寒中お見舞い申し上げます


明けましておめでとうございます。
昨年は、東日本大震災の影響もあり、今までに無い様な厳しい年で御座いましたが、お陰様で何とか無事に過ごす事が出来ました。これも皆様方に格段のご配慮を戴きましたればこそと、感謝申し上げますと共に厚く御礼申し上げます。
 
震災当日私は水戸で震度6強を経験致しました、5強の余震のなか外壁が落下した駐車場から必死で車を出し水戸からの脱出を計りましたが、県内全て停電で、信号・コンビニ・自販機・ガソリンSが機能停止状態、大渋滞、緊急地震情報に脅かされ、飲食・トイレの不自由さに耐え、茨城を出るのに10時間、取手に入り電気の恩恵を受け、横浜には翌朝11時着18時間の行程でした。つくづく我が日本のインフラの脆弱さを心底実感致しました。

この経験を踏まえて弊社ホームページに脱コンクリートでは無く、道路・鉄道の復旧は勿論、全ての学校や公共施設は自家発電能力を供えた高層建築にし、又コンビニにも自家発電能力を義務付ける等の施策を実施すべきで、リーダーは50兆円注ぎ込んでも東北を復興させると宣言すべきだと書きましたが9ヶ月経過しても盛り上がらず、災い転じて福と成すとの方向性が皆無です。今は日本国中にお金が回る事が最重要です。我が国の将来を思うとき此の機を逃す事を残念に思います。この際は自助努力こそ慣用と考え日々励んで参ります。
 
本年2012年は弊社の創業100周年に当たります、1912年日本橋濱町に筆一本で父甲子三が創業し、銀座・京橋でお育て戴き、金属看板の甲子とご定評戴く中、1964年日本初の超高層三井霞ヶ関ビルを担当させて戴き転機が訪れました、一日数千人の方々が出入りされるビル内を不自由なく目的を果たして戴く為のサインとは、そのテーマの追及から開発されたトータルサインプランニング(TSP)は、ビルオーナー様・設計事務所様・ご関係者様の高度なご要求に無我夢中でお応えする中で磨かれて高い完成度と成り得たと存じます。
 
このノウハウは、ホテルサインでも生かされ更に、当時暗くて、不親切・不案内な病院サインを、ホスピタリティを持った明るく、親切で、判りやすいサインに変化させる原動力になり、国立病院の施設の改革にも寄与したと自負して居ります。その後多くの時代の先駆ける斬新な施設のサイン工事に生かされ、日本全国は基より海外の工事まで実績を残す事が出来ましたのは望外の喜びです。お客様のご要望に何とかお応えし現場で結果を出すべく苦闘し、トータルサインプランニング(TSP)の高度化に努力を致して参りましたが、現在全国の殆どの施設でこの思想に基づくサイン工事が実施されて居り事を誇りに思う処です。
 
その後誘導の機能だけではなくメッセージの訴求力強化の為コーポレイトアイデンティティシステムズ(CIS)の高度化にも取り組みそのノウハウは、サイン機能の補強となり、ビジュアルコミュニケーションとしての力を発揮しています。心強い限りです。
 
しかしながら今日、弊社が100周年を迎えられましたのも、ご贔屓戴いて居ります皆様のお陰様と感謝申し上げ、心より厚く御礼申し上げる次第です。本当に有難うございます。
 
現在弊社はTSPと共に、大規模工事や大型施設等で培ったサインの思想や技術を町場のオフィスや商店、各種施設で展開、実施すべく努力して居ります。サインデザイン協会の発足に寄与されました建築評論家故浜口隆一氏の思想に共鳴し、タウンサインの充実に力を入れて居ります。今後とも益々の努力を致し皆様のご要望にお応え致して行く所存で御座いますので、なお一層のご指導ご鞭撻を戴きます様お願い申し上げます。
 
末筆になりましたが、ご健康に留意され益々のご活躍、なお一層のご発展を衷心よりお祈り申し上げます。    敬具
 
平成24年1月1日
株式会社キノエネインターナショナル
代表取締役 香取信三

株式会社キノエネインターナショナル